ママ友3人から始まった高円寺の拠点づくり~すぎなみ大人塾高円寺コース~その3
第3回(10月31日)は、高円寺のコミュニティスペース実践として、ルック商店街にある“高円寺フリースペース”『ヒトツナ』の活動紹介でした。
登壇者
浅井義彦さん(東日本国際大学教授・工学博士)
吉田善博さん(高円寺商店街連合会事業部長)
國松佳子さん(高円寺フリースペース『ヒトツナ』代表)
「自分の空き店舗を高円寺のまちづくりに役立てたい」(浅井)
福島県いわき市で教鞭を執っている浅井さん。高円寺の南に延びるルック商店街にある住まいの1階が空き店舗となり、「地域のため、街づくりのために有効活用できないか?」と思っていたそうです。
そんな時、
高円寺のまちづくりを推進している吉田さんのNEWSレターを見る。
「任せて文句を言うまちづくりから、皆で一緒に考えるまちづくりを高円寺に!」(吉田)
中央線の南北エリアが分断されていたり、子育て世代の集う場が無いなど、様々な地域課題を抱えていた高円寺界隈。それらを如何にして解決するかを考えていた吉田さんは、2012年に「高円寺地域ネットワーク化によるまちづくり協議体」(MX-2600FN_20181101_170603)
を立ち上げ、「コミュニティ・プロジェクト」を発動させます。
そこから何を行ったかというと、
地域の小中学生にアンケートを取って、
現状認識と、地域で求められているコトを見える化しました。
地域課題を解決するプロジェクトの1つとして、
浅井さんの思いを汲んだ「空き店舗をコミュニティスペースにする」というプロジェクトがスタートします。
「子育中のママや赤ちゃん、小さな子が安心できる居場所を!」(國松)
過去に大人塾で学んでいた國松さんは、
子育て世代が過ごせる場所を求めていました。
そして、吉田さんのプロジェクトを実現するカタチで、
高円寺フリースペース『ヒトツナ』の運営に携わることを決意します。
2014年7月14日 子どもが通っていた幼稚園のママ友3人でスタート!
國松さんはヒトツナを利用する人に伝えています。
「まずは思いをコトバにすること」そして、「それぞれの個性を生かし、Mixして笑顔を創造してほしい!」
はじめはママと子の居場所というだけだった「ヒトツナ」という場所が、
今では様々な講座やイベントが開催されています。
コンサートやそば打ち教室、パンや菓子販売、料理教室、山形の置賜(おきたま)農業高校の女子生徒「豆ガールズ」による紅大豆ワークショップ。
他にも山形の物産を並べたイベントや高円寺フェスでの出店、ハロウィンイベントなど、
楽しい催し物が年間150回以上行われています。
全く知らなかった者同士が、「ヒトツナ」という場を通して心を通わせていきます。
地域に開かれたフリースペースである『ヒトツナ』には、高円寺近隣だけでなく、ホームページやFBを通して知った遠方の人も訪れて、次に来た時には自分が主催者となっているケースも稀ではないそうです。
「無理なく続けて皆が笑顔になれる場所を」という國松さんの運営方針のもと、ママさんたちのコミュニティスペースが出来上がりました。
子ども自身が作ったモノを販売するケースもあり、大人だけでなく、子どものチャレンジを応援する場にもなっています。
今後は、ママと子だけでなく、大人や男性も気軽に入れるような取り組みもしていきたいそうです。場を生かした何かをやりたい、やりたいけれど場所が無いという方は、ヒトツナがあなたのやりたいを実現してくれるかもしれません。
浅井さん、吉田さんとの三位一体で作られている「ヒトツナ」は、まちのフリースペースの良き例となっています。「運営」と「経営」を上手く役割分担して動かすという点は、今回たいへん勉強になりました。
今回ご紹介したのは、
高円寺フリースペース『ヒトツナ』
JR高円寺駅南口より徒歩8分・丸ノ内線新高円寺駅より徒歩6分
TEL 03-6454-6800
メール hitotsunakoenji@gmail.com